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Bruxelles親友を失くす

Parisから帰国して、収集してきたシャンソンのテイプや、声の日記、写真や絵葉書で作ったパネルなどがそろったところで、友達に見てもらおう聞いてもらおうと自宅で小さなPartyを開いた。一人二人と集まり始めたころ、電話が鳴った。

姫神「ちょっと出てきてくれない。近くまで来てる」
B「出てきてって。もう、人が来てるし、私が出て行くわけにはいかない。近くまで来てるんだったら、姫神さんも早く来てよ」
姫神「今日は行かない」 B「えェッ!」
姫神さんが待つ近くの喫茶店に飛んでいった。
B「ここまで来てるのに、どうしてPartyに来ないの?」
姫神「あのね、Bruxellesちゃん、私のことを死んだと思ってくれない?」
声はしっかりしていたが、頬が震えていた。ただ事ではない。
B「死んだと思えって、目の前で生きている人を死んだなんて思えるわけがない。どうしたの?」
姫神「別に何もない。ただ、今まで通りの私はいないと思ってほしい」
B「う?ん。Parisに来た手紙に書いてたでしょう。これからもBruxellesちゃんのために、自分の半分だけは残しておいてあげるって。半分になってもいいから、残しておいてくれないの?何か気に入らないことがあったら、そう言って。なるべく聞き入れるから。はやくPartyに行こうよ」
姫神さんは首を横に振って帰ろうとする。
前に会ったのはいつだったんだろう。彼女は会社を休んでわざわざ羽田まで出迎えに来てくれた。東京で常宿にしている神田のホテルに一緒に泊まった。Parisであったことをいろいろ話した。KKがチューリッヒから会いに来たこと、BruxellesでRoseに出会ったこと、ABDIのこと、SABINEのこと、Marcelのこと、日本人の陽子さん。イスラエル人とアウトバーンに乗ったこと、フランクフルトのこと、ザルツブルクのことなどなど。
ミュンヘンで買った毛の長い冬物のコートもお土産にあげた。私が着て帰ったのと、お揃いだ。あっ、私はセミロング、彼女はショートだった。それがいけなかったのか?彼女は新幹線で先に大阪に帰った。私は4,5日東京に残った。ひょっとして、それがいけなかったのか?
いずれにせよ、友情にひびが入るほどの、たいしたことではない。

私は自分のほとんどを、彼女に話し彼女に委ね彼女に支えてもらっていた。彼女は100%の友情と愛情で真剣に話を聞き、考え、アドヴァイスしてくれた。彼女のアドヴァイスは常に感心するほど冷静で的確だった。
Parisに行く時期の相談もしたし、帰る時期の相談もした。預金通帳も、万一のために印鑑と一緒に彼女に預けて行った。

「Bruxellesが留守の間に彼女の身に何かあったのではないか」ー第三者はそう言った。
「いつも親友だと紹介せずに、コンサルタントだと紹介していた。それがいけなかったのではないか」?第三者はそう言った。
「どうしても許せない何か一言を彼女に言ってしまったのではないか」?第三者はそう言った。
「彼女の大切な人を知らずに奪ったのではないか」?第三者はそう言った。

誤解を解けばいいことだ。話し合えば必ず、たとえかたちは変わっても修復できるに違いない。彼女もたまには甘えたくなったに違いない。
100%譲歩してでも、修復に全力を尽くそうと思った。彼女と私の友情が壊れることなど、あり得ないのだから。
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「Tout s'en va deja ( sur le canon de Pachelbel)」
  Alain BARRIERE
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一緒に遊べへん?

「おばちゃん、今ひま? ひまやったら一緒に遊べへん?」
昨夜銭湯で5歳と7歳の女の子二人にナンパされた。
「おっちゃん、今ひま?」と、どこかで言ってるんじゃないかと思うくらい、堂に入った態度、ちょっと斜めに構え真剣なまなざしでこちらを見る。
いつも考え事をしているので、子供に愛想を振り撒いているわけではない。どちらかと言うと、接近禁止オーラを発散しているつもりなのだけれど、仲間に見えるらしい。

いままでも時々あった。勝手に7歳くらいの男の子が纏わりついてきて、一人で盛り上がって、挙句にその子はお母さんに叱られていた。
「一緒に遊んでいただけだよね」と相槌を求めてくる。
6歳の女の子は、いきなり身の上話を始めた。
「お父さんはコーナンの薬局で働いている。お母さんは看護婦。お姉さんにはボーイフレンドがいる。私はV6の○○のファンで」・・
考え事をしている姿が、多分幼い子供には「ひまな人」に見えるのだろう。

昔、美絵がまじまじと顔を見て「あんた、おとな、子供、どっち?」と聞いてきた。4歳の姪に「あんた」呼ばわりされて吃驚したが、その次の質問にもっとびっくりした。大人に見えないのか?

幼い子供は、この人は「遊び仲間」になるこちら側の人かどうか、本能的に嗅ぎ分けるのだろうか。
子供と遊ぶのは好きだけれど、知らない子供とは決して遊ばない。だって、忙しい大人だもん。
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DALIDA 「Gigi l'amoroso」

天性のリズム感

ヴァンセンヌの森の入り口付近に高級住宅街がありその前に公園があった。そこでカメルーン人のPaulと、イラン人のABDIと日本人の私の三人でボール遊びをしたことがあった。
そのときのPaulの動きに私は目を見張った。豹のような敏捷さ、身体全体から楽譜があたかも躍り出ているようなリズム感。人間のイメージを超えていると思った。
もし同じ条件で、黒人がトレーニングを積んでオリンピックに出たら、黒人がすべての金メダルをとるだろう、と言う言葉を聞いたことがある。それを実感した。
ある種の音楽もそうだ。ソウル、ジャズ、ブルース。彼らには天性の素晴らしい資質がある。血の中の歴史。

少し前の日記に登場する谷田君。かれはブルースが好きで「ブルースは背中の瘤みたいなものだ」と以前に言った。何のことかよくわからなかった。彼の影響でせっせとブルースを聴いた時期もあったが、やはり私には、肉体の奥まで入ってこない。でも「ブルースを聞く女」ってカッコいいだろうなって思ったりもした。

私がミズリー州のHal AviationでPILOTのTrainingを受けているとき、以前NEW YORKで知り合ったMR.BROWNが飛行機に乗って私に会いに来た。HOTELの部屋で食事をしたが、久しぶりなのでどんな話をしていいかよくわからない。間を持たせるために彼が持参したカセットテイプをデッキに入れた。ブルースだった。
食事をしながら、微笑みながらブルースを一緒に聞いた。聞いているうちにいたたまれなくなった。黒人の流した涙が、私の身体に注がれてくるのだ。それは、まるで悲しみの塊だった。食事が喉を通らなくなるほどの。背中の瘤であろうと、何であろうと、ブルースは日本で聞くものだ、黒人と一緒にブルースを聞くと、耐え切れなくなってしまうものだとその時初めて思った。あれは一体何だったのだろう、何なのだろう?
「バカンスの行き先をたまたまここにしただけだから、ここに会いにきたことを君が負担に感じることはないんだよ」MR.BROWNは気を使ってそう言ってくれたのだけど、私の心には「黒人と一緒にブルースを聞いてはいけない」と言う教訓を残しただけのひと時になってしまった。
私は2度とMr.Brownとは会わなかった。「もう帰る」とTELがかかってきたときも、見送りにさへ行かなかった。さすがの温厚な彼も、怒り心頭に達して「Son of a bitch」と電話の向こうで叫んだ。
飛行学校の事務所の人が吃驚してこっちを見た。私は苦笑いをして溜息をついた。「I am sorry」
「I am sorry だって。そんな言葉は今までさんざん聞いてきたさ。もう聞きたくない言葉だ」怒りに満ちた声が私の耳に届いた。
どうしようもない。女に対しても「Daughter of a bitch」とはいわないのだと、妙な事にだけ、気をとられた。

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Andre Claveau 「Mon coeur est un violon」

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