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近所の図書館で

近所の図書館をうろついていたら、昔の文学仲間の単行本が目に入った。2011年9月1日編集工房ノア発行「その日の久坂葉子」。今別のblogで「ニコンの慰安婦写真展覧会」の命令と抗告と棄却について書いている最中なのだが、なんとその本の中に『従軍慰安婦「故郷の春」覚書』という項目があり吃驚した。昭和62年初出の文章に3年前と書いてあるから昭和59年(1984年)の出来事だろう。東京からプロデューサーと舞台女優がやってきて彼女に「従軍慰安婦」をテーマに脚本を書いて欲しいという依頼が来たという。公演は8月、場所は下北沢駅前劇場。ひどく体を壊してペンが握れず、知人に紹介された脚本家に代わってもらったが、日数の関係で劇団とも不本意なトラブルとなり結局上演されなかったらしい。そういう前フリがあって、その時の「覚書」が掲載されていた。参考資料として「天皇の軍隊と朝鮮人慰安婦」(金一勉著)と「従軍慰安婦」(千田夏光著)が挙げられている。つまりこの2冊を資料として「覚書」まで書いたということなのだが、この話はボツになって良かったと思う。従軍慰安婦を他人が書いた本でしか知らない者が脚本など書くべきではない。特に政治がらみの問題は、事実検証の必要もあるし、一生ついてまわるので、脚本家あるいは作家としての立ち位置も固定され、自由もなくしてしまう危険がある。勿論信念を持って自らの主張を貫くなら話は別であるが、1冊や2冊の読書でストーリをでっち上げてはアイリス・チャンの二の舞である。
図書館でこの本を手にしたときはかなりショックだったが、今日読むと結局没になった話だということで、安心した。彼女は文学者に多い昔からの共産主義者であったが「ひどく体を壊してペンが握れなかった」のは、戦争を体験した日本人としての、かつペンを握る書き手としての、本能的良心ではなかったかと思う。

参照;清水一憲 矛盾する吉見理論の正体

伝言:「久坂葉子」も面白かったけれど、やはり神戸三宮の「MAKO」の雰囲気が楽しめた一冊でした。「臨死期に至った思いが深くなった」という柏木さん、弱音を吐かずに神戸三宮の仲間たちとその時代を、あなたのペンで切り取って、証言していってください。これからもお元気で。

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