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ジルバを踊る

40数年前の京都の日仏学館のクリスマス・パーティーを思い出している。
ほかの人達と同じようにフロアーで踊っていたのだが、Joeが踊りながらステイジに上がろうとする。何の抵抗もなく私も一緒に踊りながらステイジに飛び上がる。みんな踊りをやめて私たちにたくさんの目が集中する。Joeは既にダンス・スクールで一通りダンスをマスターしている。私は基本が分かっていない。Joeが「ホイ」とか「ソレー」とか合図を送ってくれるので、それに合わせて踊っているだけだ。曲が終わりフロアーに戻るとものすごい拍手を頂いた。私はすでに息も絶え絶えだ。しかしよく楽しく踊れたものだと思う。

思い出した。5歳の私は父とジルバを踊っていたのだ。若い父とふたりで、曲はこの曲だったように思う。父の若い頃、日本中でダンスが爆発的に流行していたらしい。その昔母も父とダンスを踊っていたことがあるらしい。小さな私が女の子であることを思い出し、父はその時「踊ってみよう」とふと思ったのだろう。父と踊った機会は数えるくらいしかないが、今でもその時の父の顔を憶えている。物凄く鮮明に思い出す。私は楽しくて笑いながら踊っている。父は物凄く若い。私をくるくる回す。
そうだ、その記憶が身体のどこかに残っていたからこそ、あの時日仏学館のステイジでJoeとジルバが踊れたのだ。

父と踊ったジルバ、Joeと踊ったジルバ、私にはどちらも宝のような思い出だ。父もJoeもあの世から、私と踊ったジルバのことを思い出してくれているだろうか?
長く生きると、前を見続けるより、時に振り返る方がそして思い出に浸る方が遥かに楽しい時がある。「過去を振り返らず、常に未来を見つめて前を向いて生きる」という人生哲学を持っている人にしばしば出会う。チャレンジ精神は尊重したいがなんだか気の毒に思う。50を過ぎて60を過ぎて70を過ぎて80を過ぎて90を過ぎて、前を見続けたところで、はち切れんばかりの可能性が見いだせる訳ではない。過去に濃厚な時間がたくさんあれば、それを追憶するだけでも充分楽しい老後を過ごせるはずだ。考えてみれば、そのために人は、若い日々を精一杯に生きてきたのではないだろうか。

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