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時代を知る、会社を知る

それが80年代後半か90年代前半かよく思い出せない。仕事を探していたわけではないが、KKからある人物と会社を紹介された。KKにその会社の話を聞いて私が興味を持ったので、多分KKがその社長を紹介してくれたのだと思う。
喫茶店で三人で会った。社長はキッシンジャーに似た顔の日本人だった。それから説明を聞くために会社に行った。会社には女性がひとりいて、社長と二人の会社だということだった。急成長中。
はじめはヘッドハンティング専門の会社だった。所謂引き抜きであるが、隠密にことが運ぶという点では、ある意味人さらいのようなものだ。多分バブルの頃だったのだろう。狙いをつけた人物は必ず確保する、くらいの高額を用意したらしい。そのような会社はまだ珍しく、全国でも2、3社ということだった。今までは、欲しい方の会社の人がアプローチしていたのだろうが、それでは間に合わなくなって、専門の会社が生まれたというわけだ。
「今は、ヘッドハンティングより、リストラのほうが多いのでは?」
「そうなんですよ。ですから予想もしていない職種が生まれたのです。Out Placement Serviceです。大会社はただ首を切るだけでなく、次の仕事の斡旋まで面倒を見るのです。この会社を通してね」
「具体的には?」
「まず面接を何回もして、自分が何に向いているか判断する。そしてふさわしい会社を紹介する。会社からの求人というのはこういう会社の財産ですから、日頃から求人会社をストックしておくのですよ。それから面接の練習をしたり、履歴書の書き方を指導したり、自尊心を保持する心理サポートをしたり、適性を自己認識させたり、あらゆるサポートをします」
「すぐに新しい仕事が見つかる人と、なかなか見つからない人がいるでしょうね」
「結局はね、この会社がなければ、次の仕事が見つからない、ような人に仕事を斡旋する、それがこの会社の仕事なんですよ」
「どこから入金があるのですか」
「リストラをする会社からの場合が多いです」
「ダウンサイジングする状況でも、リストラにお金をかけるんですね」
「お得意さんは大企業だけです。ヘッドハンティングの時より今の方がずっと仕事量が増えています」
「問題はどれくらいの収入の減額を飲むか、ということになるのでしょう?」
「そうとは限りません。稀にですが以前よりも良い条件の職場が見つかる人もいます。適性を活かせるようになる場合も」・・・
あの頃から何回、景気回復のニュースを聞いただろう。しかし現実は悪化の一途をたどっている。当時はあの会社の仕事自体が珍しかったが、今では同業者の数もうんと増えただろう。当たり前のように聞くようになった。つまりこの20数年の間に終身雇用は影も形もなくなったわけだ。それどころか、徹底した業務研修も少なくなり上司と部下のノミ二ケーションも衰退傾向にあるという。結婚の仲人などしたら、いざと言うとき、首を切れなくなってしまう。・・・
10年くらい後になって、アウトソーシングという言葉が囁かれるようになった。HeadhuntingとOut Placementの中間のようなもので、有能な人材を外から借りてくる、外に貸し出す方がより活用できる人材を一時的に外に貸し出す、誰が考えたか有効な方法だと思う。雇用は元のままで給料も元の職場から出て、仕事だけ外に行くのだ。
そう言えば私は当時ある外語学院で働いていたのだが、アウトソーシングで、私立のK大学に講座を持ったことがある。商学部の国際コミュニケーション学科、そこでTOEIC対策講座を担当した。今から思えばあれは典型的なアウトソーシングだった。現場で働ける英語と大学で教える英語は違うので、大学には生活に密着した英語を教える人材がいないわけだ。そういえばその頃からTOEICやTOEFL対策を専門に教える語学学校が急増した。けれども傾向として外国に留学したい学生は毎年減少し、従って当時乱立した語学学校がその後どうなったかはしらない。語学学校自体も80年代は乱立したが90年あたりから過当競争時代に入り、(お茶の間留学)という新しいスタイルのシステムが登場して、結局語学学校・語学教育自体が自滅していった。アウトソーシングという言葉もあまり聞かれなくなった。
時代を超えて生き残ったことば、今も元気に幅を利かしている言葉はリストラだ。そしてリストラを下から支える言葉が派遣。比較的若い人の場合はリストラされて派遣に流れるパターンが増えている。リストラされてOut Placementされる人材は大企業に限られるので、普通中年のリストラは社会不安を生んでいるし、実際失業者や日雇い労働者、そして浮浪者を生み出している。

最新号の「正論」10月号、「くよくよするなよ」はズバリ、炊き出し、がテーマだった。炊き出しに集まってくる人、炊き出しのボランティア、を取材している。アベノミクスがどうの、消費税値上げがどうの、株価が上昇したの、円安がすすんだの、なもの関係ない。国家が破産したわけではない、戦争に負けて国庫がからになったわけでもない。就職難だと騒ぐ声も聞かない。なのに「炊き出し」が必要とされる現実がある。

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