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赤い嵩・彼の国で起きたこと(1)

赤い嵩・彼の国で起きたこと(1) 2004年11月5日 (Fri) 19:08:19

地下鉄に乗って日本に手紙を書いていた。(そう言えばその頃地下鉄にまだ1等と2等があった。勿論2等車)隣の男が覗き込む。無視して書き続ける。どうせわからない筈。
「この字は××という意味だね」突然話しかけてきた。
「あら、どうしてわかるの?日本語読めるの?」
「僕、中国語出来るから」「中国人なの?」
「違う。カンボジア人」「何してるの?」
「学生予備人。姉がフランス人と結婚してるから、頼って出てきたばっかり。姉の家にいる」「どこ?」「○○」「じゃ近くね」
「義兄って何してる人?」「パリ大学で教えている」
「じゃあなたも将来はカンボジアのエリートね」
「カンボジアといえば・・アンコール・ワットしか知らないわ」
「漢字で筆談しようよ」「OK」
「我是Sok」「我是Bruxelles」

当時1975年。私はあまりにも無知だった。植民地支配を受けた人々はこんなにも暗いのかと、ほかのアジア人を見ていつも思っていた。どうしても拭えない暗さが顔に貼り付いている。ソックも明るいのだけれど、どこか暗い。私が無知から抜け出せたのは10年少し経ってからだ。日本人もアメリカ人も国連もすべて事実何年も無知であり続けた。報道が一切されなかったからだ。私は、カンボジアから命からがら逃げ帰った日本人の手記によって初めて、1975年4月17日から始まる、人類史上例を見ない民族の大虐殺の事実を知った。しかも自国民による自国民の大虐殺を。

クメール・ルージュ軍はプノンペンを占領、ロン・ノル政権を倒し国名を民主カンプチアと改名。国民の大歓声を受けてクメール・ルージュ軍がプノンペンに入城した様は映画「キリングフィールド」の冒頭シーンにあったと思う。クメール・ルージュの首脳部を構成したのはポルポト、ヌオン・チャ、タ・モク、キュー・サムファン、ケ・パク、イエン・サリ、ソン・セン、ユン・ヤト、イエン・シトリ。彼らは1950年代フランスに留学した元は知的エリートで、反植民地主義と毛沢東思想をミックスさせた原始共産主義を掲げ、カンボジアに理想の国家を築こうとしていた筈。
カンボジアは1970年までは立憲君主制。アメリカに支持されたロン・ノルのクーデターによって1970年3月18日からは、アメリカの傀儡国家だった。これに対してクメール・ルージュ軍は、シアヌークという錦の御旗を奉じる、カウンター勢力。したがってクメール・ルージュのプノンペン入城は輝かしい国造りへの幕開きだった筈なのだが。

クメール・ルージュの子供のような兵士たちの爆発的行動力は、文化大革命時の紅衛兵に似ている。数時間も経ずして実行したこと。まず都市住居者、資本家、技術者、学者、知識人などの頭脳階級から一切の財産・身分を剥奪し、郊外の農村に強制移住させた。学校、病院、工場の閉鎖。(入院患者は包帯を巻いて松葉杖をついて強制移住の列に強制参加させられる)銀行業務の廃止(通貨の廃止)宗教の禁止、私財(自宅を含む)の没収。移住させられた(つまり住環境を奪われた)人々は「集団農場」でいきなり農奴に強制変身させられる。さらに頭脳階級は皆殺し、反乱者、反乱の可能性のある指導性のある人間も殺戮。革命を聞きつけ国造りの夢を見て、海外から引き上げた留学生、資本家も皆殺し。子供は親から引き離され泣き叫びでもしたら、即串刺し。前政府関係者、知識人だけでなくその関係者全員及びベトナム系の人々も処刑。
「革命の恩恵は農村の労働者に与えられるべきだ」という思想が根底にあり一連の行動は「国民を餓えさせないための食料の自給を何よりも重視する」政策として正当化された。「カンボジア・ゼロ年」
餓えと殺戮による総死者数は確定されていない。300万、170万、140万、120万等など。犠牲者150万人が客観的に一番真実に近いだろうと言われている。

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Pierre Henry 「Tokyo 2002」 演奏のみ

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