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車をもらう

車をもらう 2004年12月4日 (Sat) 17:10:06

アルバイトで一番長く続いたのは、写真の現像。朝が早い代わりに終業が午後3時。それからでも京都や神戸に遊びに行ける充分な時間がある。当時はネガを見て赤、青、黄の三原色の数値を人間が一つ一つ判断して数値ボタンをセットしていた。時々きわどい写真も出てくるが現場で破棄する。
冬の朝は寒い。ブカブカのBFにもらった彼の黒のダッフルコートを着て、早朝の電車に乗って出かける。吐く息が白い。

午後からは出来上がった写真の仕分けに入る。単純作業なのでいつも、オールディーズを歌っていた。

職場は男女も半々年齢もバラバラ。入ってきて2ヶ月目くらいの石原さんという子がいた。一度ミナミの「街」で志摩さん達とやっていた詩の朗読会に誘ったことがある。来て楽しんでくれたようだ。次の朝「ちょっと」と彼女に呼ばれた。

「Bruxellesさん、車ほしくない?私、写真学校に行ってるとき、撮影旅行の必要から買ったのだけど、今はもう要らないから」
「私免許持ってないから。ただ・・」
「ただ何?」
「友達が、免許取ったばかりの友達がいる。その子だったら、ほしがると思う」
「男の子、女の子、どっち?」

そして引渡しの日が来た。石原さん、私、俊夫、そしてどういうわけかそこに支路遺さんも来ていた。石原さんが俊夫に車とキーを渡す。
「僕どれくらい、どんなお礼したらいいですか?」俊夫が言う。それに対し、私の顔をチラッと見てから石原さんがこう言った。
「お礼なんか要らない。ただ条件がひとつ。・・Bruxellesさんのことずっと大事にすること。私からのお願い・・」
「うん、わかった。大事にする」
(ちょっと待って!お二人さん何言ってるの、俊夫は私のBFじゃない。俊夫も「わかった。大事にする」っておかしい。私のBF知ってるくせに。クックックックックッ。誤解、誤解、誤解(5回言う?)。それにしても石原さん、そのセリフ、石原裕次郎か小林旭のセリフじゃないの?何か、カッコ良過ぎる)と言いたかったけれど、この話がご破算になっても困るので何も口出し出来ない。?

石原さんと私は別々に電車で、初心者の俊夫は隣に支路遺さんに乗ってもらって運転しながら帰っていった。

私も早く免許取りたいな、なんて思いながら家に着いたら、BFからAir Mailが届いていた。人は不在によって愛に気づく。返事を書いていたら、支路遺さんから電話が入った。
「アイツ、早速事故りよったぞ」
「ええッ!!どんな?」
「ガレージの柱に当たって・・・」・・
それにしても支路遺耕治が、何故あの時あの場に何のために来ていたのだろう??

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「Les amours finissent un jour」 par Georges Moustaki


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