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2002年のカレンダー

2002年のカレンダー 2004年12月9日 (Thu) 16:25:30

高橋優子さんとは30年少し前に1,2度チラリと会って一言二言、言葉をhttp://blog8.fc2.com/someotherdays2/admin.php?mode=editentry&no=25交わしたことしかない。私の記憶は場所も言葉も覚えている。詩学研究会の会場を出たところ、ビルの入り口で「あなたは何年生まれ?」と聞かれた。顔も微かに覚えている。詩集が出る度に贈ってもらっていた。7年ほど前に突然電話がかかってきた。それからまたポツリポツリと連絡を取り合うようになった。ゆっくり時間をかけて少しづつ語り合った。彼女にとって私は「Gribouilleの家にいた人」なのだろう。私にとって今は唯一Gribouilleの情報を伝えてくれる貴重な、共通の過去を歩んだことのある人だ。
1997年現代書館から「女のいない楽園 供犠の身体三島由紀夫」という文芸評論が発売されたのを教えてくれたのも高橋優子さんだった。この本は第一回女性文化賞を受賞した。著者はGribouille。三島が「そうだよ、そうだよ、そうなんだよ」と充分納得するような、新鮮かつ真摯な見事な論評だった。彼女は友人を通して三島の私生活、性生活から照準を当てることもできた筈なのだが、そういう興味本位の姑息な材料には、潔くも、一切触れなかった。1999年には彩流社から紀行文学「女一人漂白のインド 恵みの岸辺ヴァーラーナスィー」がやはりGribouille著で発売された。・・2000年には思潮社から詩集「声のない部屋」、2002年には南風プレスから詩集「水の家系」が・・Gribouilleの筆の勢いはこのところ留まることがない。・・

私も、そう一度だけ、中ノ島図書館で手にした「詩学」の裏表紙に、彼女の個展案内を見て、その初日に思い切って公衆電話から電話したことがあった。何年ぶりかもわからない。ドキドキした。・・すぐには思い出してくれなかったが「あなたの古い友達だから、お願いだから声だけで名前を思い出してほしい」と言ったら「Bruxellesさん?」と、思い出してくれた。「さん」がやけに邪魔だったけれど。

そういえば、さらにその10年前に彼女から一度電話があった。「母が死んだ」ということだった。「あなたがお盆に、仏さんのお花を持ってきたことがあったでしょう。若いのに感心な子ねって母が言っていたのを思い出した。それで、電話した・・」と言った。「商店街を歩いていたら、安くて綺麗なお花があったので買っただけで、仏さんのお花とは、全然知らなかった」・・馬鹿みたいに素っ気無い返事をしてしまった。今だったら、娘にとって母を亡くした直後、母の言った言葉を辿り、その先にいる微かにでも母を見知っている人を恋しく思う気持ち、つまりあの時のGribouilleの気持ちを、充分察することが出来るのだけれど。

昨日高橋優子さんからカレンダーが宅急便で届いた。「これは2005年のものでなく2002年のカレンダーで、何の実用性もありませんが」と繰り返し書かれていた。
開けてみると真新しいカレンダーだった。それは女の暦編集室編集、ジョジョ企画発行の、1987年から続いている「女が女であることを高らかに謳いながら、道を拓いてくれた女たちへ、愛と感謝を込めて」毎年12人の女性たちを紹介する、というコンセプトのカレンダーだった。10数年前に一度手にしたことがある。平塚雷鳥、伊藤野枝、神近市子らが出ていた。高橋さんは3年間大切に保存していたものを、私のために、今、手放す決心をしてくれたのだろう。
11月をめくると私のよく知っているGribouilleの顔が出てきた。

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Mike Brant 「Dis-lui」

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