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She has gone.(4)

She has gone.(4) 2005年3月25日 (Fri) 18:49:46

本当に気まずい夜になってしまった。しばらくして落ち着いたところでChanが自分のことを話し始めた。ボストンに来てガールフレンドができたけれど、基本的にアメリカ娘には色気を感じないと言うこと。やる時は、頭の中でいつも顔を入れ替えているんだよ。男はみんなそうするんだ。女だって,そうする時もあるんだろう?実はね先生、僕高校2年の時から、ほとんど毎日、女とやってたんだ。同級生の子で、受験勉強のために学校の近くに彼女は自分の部屋を持っていたんだ。毎日帰りにそこに立ち寄って。そう。一緒にすることはひとつだけだよ。ブレーキなんか効く筈がない。卒業と同時にそれは終わった。二人とも、やりつくしたんだよ。

Chanはハンサムでもスマートでもない。けれど他の子と何か違う。それは、高校2年間の性の実績に違いない。人生の若き日々は、その体験は、肉体に刻まれ、隠しようもなく人の歴史として、残るものなのかもしれない。

Chanが話し続ける真夜中の時間に2度Mr.Brownからの電話が鳴った。2度ともChanがとり「She has gone」と応答していた。
         ???・ーーー

明け方、うとうとと眠った。モーテルを出ると,寝不足の目に太陽が眩しい。道順は覚えていないが、Chanが自分のアパートに案内してくれた。1部屋はドラムセットが占拠している。そこで初めてwalkmanを耳に当てた。「こんなに小さなケイスから、こんな鮮明な音が再生されるのね、驚き!」
「先生、僕と初めて会ったとき、ブッカー・アービンやマイケル・マクドナルド、マハビシュネ・オーケストラ、ピンク・フロイド、やキング・クリムゾン、マイケル・ノイマンなんかの話をしたんだよ、覚えてる?」
「クックッ、覚えてない。多分、レコード・コレクションの中から、あなたに合いそうな話題を選んだのね、きっと」
「これやってみる?」
引き出しから、マリファナを取り出した。
「タバコよりも害は少ないんだよ」
「私は普段飲んでるお薬だけでもう充分自己加害しているから、いらない」
煙を出して、ドラムを叩いている。この子は何を求めてボストンにいるのだろう。朝食のとき気づいたが、完全菜食主義者だ。レーモン・チャンドラーからとってChanという。これは以前にも書いたが、私はつくづくと彼を見てチャンドラ・グプタ?世から、チャンドラ・プク太、プク太と彼のネイミングを変えた。ここから、どうやってjazz musicianになるんだろう。競争の激しいjazzの本場で。「薬を止めさせないと、あいつは駄目になる」とBicketが言っていた。彼は未来に何を見据えているのだろう。傷ついて、いたたまれなくて、音に救いを求めて、東海岸にたどり着いた、彼も、もう一人の繊細孤児なのだろうか?
「日本から、何か本、送ってあげようか」
「僕、筒井康隆がいい。大好きなんだ。先生も読んでる?先生は誰が好きなの?」・・

夕方「Presidential」のロビーで、さらなる外国から帰ってくる連中と合流することになっている。
            ???・???

帰国して、荷を解いて、しばらくして、住所を聞くために彼の実家に電話した。お母さんが出た。
「あ、先生のこと、日本に居る頃、息子が毎日毎日私に、話していましたよ。素敵な先生だって。息子は大変尊敬しておりました。お手紙書いてくだされば、息子も大喜びします。これからも、どうぞよろしくお願いいたします、、」
あっけにとられた。Chanのイメージが180度回転する。優しさと、愛に溢れた母親の声だっ
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 「L'Atlantique」par Pierre BACHELET et Veronique JANNOT


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