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「男と女の詩」

「男と女の詩」 2005年6月9日 (Thu) 19:27:51

私に姫神さんという親友がいた時の頃の話なのでもう30年位前になる。「男と女の詩」はB級映画で、でも私は何故か感動してその内容を彼女に話した。
男は刑を終えて刑務所から出てくる。宝石店に押し入ったのだった。女にはちゃっかり別の男がいてベッドイン中。男から「今から行く」と電話があって、女のソワソワが始まる。どう反応するのだろう?新しい男と手に手をとって、古い男の手の届かないところに逃げるのだろうか、とまずは思った。何しろ目の前で現在ベッドイン中なのだから。ところがどうやら様子が違う。古い男さえ戻ってきたら、新しい男など不要のご様子。「この女性は犯罪者のあの男を心底愛していたのね。どんなに深い情けがあるんでしょう。でも、だったら何故、別の男と熱愛Love In が出来るの?」

映画は三人の心理を表情としぐさで描いていく。
女の気持ち::あの男に一刻も早く会いたい。この人に一刻も早く出て行ってもらいたい。なるべくなら穏便に手を切りたい。
新しい男の気持ち::あれっ、もうオレが要らないのか?この女。何故だ。他に誰かいるのか。そんな様子は全くなかったではないか。何なんだ。いったい何が起こったんだ。
古い男の気持ち::僕に会いたい筈だ。待っていてくれた筈だ。でも様子がおかしい。他に男が出来たのか。僕を捨てる気か?嘘だろう。
女の必死さを軸に三人の気持ちがストレートに入ってくる。少しづつわかってくる。この男への愛は一度も曇ったことなどないのだと。新しい男は単なるツナギなのだと。だからコメディータッチにもサスペンスタッチにもなる。ツナギの男の存在は彼女にとって何の意味があったのだろう。愛していなかったのか?否、現実に誰か愛する男が必要だったのだ、女として。だから本当に愛していたのだ。
最後にはこの女の必死な一途な愛に泣けてくるほどだった。しかしこの女の一体どこが一途なのか。

姫::「Bruxellesちゃん、そこよ、そこが日本とフランスの違いなのよ。日本映画ならこうなる筈よ。女は必死に働いて家庭を守る。その間に美貌も魅力もプライドまでも消耗して、ヨレヨレのカスカスになるのよ。他の男の求愛もみんな跳ね除けて。そして最後に愛する男が帰ってきて「よく頑張ったな、おまえ」と讃えられハーッピーエンドよ。少なくとも日本人が納得する日本映画はこうなるはずよ。でもBruxellesちゃん、考えてみて。惨めさを顔に貼り付けて、こんな苦労をした、あんな苦難を乗り越えてあなたを待った、辛かったと抱きつかれた時、男は本当に嬉しいのかどうか」
B::「なるほどねぇ。映画を見て少しづつ分かったのは、あの女が新しい男を必要としたのは、実は愛する男を、魅力的な女のままで待ちたかったためだと。一番感動したのは、現実が明らかになるにつれ昔の男の情熱が蘇り、最後に再会したとき、男が一言の苦言も発せず、120%の喜びをストレートに見せたところ。なんていい女なんだ、お前は、という感じでね」
姫::「問題はツナギにされた男がどう自分を納得させるかよね」
B::「それこそ文化の成熟度に比例するんじゃない?ろうそくが涙を流して(蝋を垂れて)燃えるように、ひとつの愛が輝くためには何人もの被害者が泣くものよ。ドラマでも準主役。これがないとどんなドラマも成立しない」
姫::「その映画もし日本映画だったら、感動の再会の後、やはり許せなくて、男は女を捨てるでしょうね。不審が芽生えるから。お前はいやらしい女だって」
B::「いやらしい女ね。主人公の女に肩入れして見すぎていたかもね。ここまでは。では、日本人の男の視点で見ると・・・」
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 「Il n'y a plus d'apres」  Juliette Greco

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