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piano lady & piano boy

Lessonが終わると18歳になったばかりのMM君はいきなりpianoを弾き始めた。聞き覚えがある。シャンソンだ。タイトルが思い出せない。MM君は希望に満ちて明るく弾いている。
「これ、タイトル何だった?」
「Je te veux.エリック・サティーです。」

今年の夏、彼はフランスに音楽留学した。そして来春からはpiano修行を本格的にするためにフランスに旅立つことになっている。私は彼の、そのためのフランス語教師。

彼の叔母SMは私のpianist(かなり無理矢理に、一方的にこう紹介していいかどうか?)。大阪にある○○国際外語学院で、彼女は英語を、私はフランス語を教えていた。私が18歳の彼に出会ったのは、したがって彼女の紹介があったからだ。
彼女は元同僚と言うだけでなく、町名は異なるが同じ市内に住んでいる。

8年前のある夜、このSMから「Bruxelles先生、シャンソンを歌いませんか?」と電話がかかってきた。「pianistを探している」と言ったのを覚えていてくれたのだ。飛び上がるほど嬉しかった。
持ち時間は20分、ミニコンサートができる。主催者からは、なるべくよく知られている曲を日本語でと、注文があったが、私は全曲Barbaraでなければ、私が歌う意味がないと押し通した。
彼女は英語教師をしているが、音大のpiano科を出ている。連日彼女の家に通いつめて、練習を積んだ。「ラ・ソリチュード」のイントロを聞くだけで、喜びに身体が震えた。

場所は駅前のビルの中のコンサートホール。ほぼ満席だ。近所の人に頼んでサクラが二人。「Bちゃん、待ってました!」と一人が登場のとき大声を出してくれた。もう一人は終わった後花束を。
どういう演出があるのか知らされていなかったので、曲目紹介を自分で書いて準備して、アナウンス担当の人に渡した。「黒いわし」の一部はフランス語で歌ったが、その他は、実はとっくの昔に出来上がっている自分の訳詩で歌った。
舞台の袖に立つと曲目紹介が始まった。

*ひとつの恋が終わって家に帰ってくると、そこに待っている。部屋にまで入ってきて、やけにやさしくしてくれる。それは私のところに再び戻ってきた、孤独「ラ・ソリチュード」・・・

そこで例のイントロが入ってBruxelles登場。実は練習のときこの曲が一番あわせにくかった。だからヒヤヒヤもの。

*家出した父が危篤だという突然の知らせ。ナントの病院に駆けつけたときは、すでに息を引き取っていた。見知らぬ街、ナントには雨が降っていた。・・・

声がよく出ているではないか。客席は皆聞き入ってくれている!!

*「帰ってくる」という言葉を信じて待ち続けたけれど、季節はどんどん移り変わって・・・。一体どれくらい待てばいいの・・・? ねえ、いつ帰ってくるの?・・・

自分が書いた曲目紹介に自分でゾクッとくる。すでに落ち着きを取り戻して、客席全体を見渡す余裕が出た。本当はシャンソンよりもロックが好きなpianistが気合を入れて弾いてくれている。いよいよラストだ。

*湖のほとりで思い悩んでいた冬の日。そこへ突然現れた黒いわし。心ときめかせて花々を摘んだ幼い夢多き日々へ私を連れ戻しにきた鳥。時を絶って、今を捨てて、ワシの背に乗り、帰っていこう、「過去」へ・・・

そこへ例のイントロが入る。なんて幸せなんだろう。「黒いワシ」をこんなに大勢の前で歌えるなんて、なんて幸せなんだろう・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・

来春渡仏する未来のpianistの彼がいつ帰国するかは、今は未定だ。
彼の両親はおそらくそれを望まないだろうが、いつか彼が実力をつけて帰国した暁には、今度は彼の伴奏で、大勢の前でぜひもう一度Barbaraを歌ってみたい!

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